エリアマネジメントとは建築系の人間が行う箱モノを活かすまちづくりだ

世の中は難しいものだ。
時代が変わり、必要な施設も異なってきており、また、古い老朽化して社会的にはもう終わりという建物が壊されずに残っている。
こうしたみっともない、見苦しい建物がなぜ、見苦しいのか?
その答えは将来的には建替えて新しい建物にすることが予定されていたからだ。
取り壊す前の建物に大きな投資をしないというのは民間は当たり前だし、公共だって同じだ。
ところがそのようなすでにゴミになろうとしているものも「ストック」と喚きだしたのが昨今。
誰しもモッタイナイ、ストックの活用、人口減少時代に新しい建物を建てるなんて何事かとクレイジーに喚き散らす世の中。
しかし、それはイメージに過ぎないのだ。
昔の建物は捨てるためにきちんとメンテナンスをしてきていないため、それをさかのぼって行うとすれば膨大な費用が掛かるのだ。
例えば耐震改修。構造部材を触る必要があるためにその費用は膨大だ。
しかし、構造そのものを改める訳ではないため、部屋の天井の高さや階段などをリニューアルするわけではない。
根本的に新しく便利で断熱性など効率のよい運営のデキる建物にするためには改修コストというのは割に合わないのだ。
このことは各地で議論されている市役所などの庁舎の建て替えか改修かという議論においても現れており、通常、明らかに建て替えのほうがコストメリットが高いのだ。
合併で消えていくことが明らかではない限りは市役所の庁舎というものは無くなるものではない。
必要なものは建て替えをするというのが最も効率的なことを否定するのは極めて情緒的であり、非科学的な話で、経済的にも無駄遣いなのだ。
単体の公のそれなりの規模の建物については、建て替えるべきなのだ。

しかし、まちの建物のように、それぞれが民間でバラバラと建てて、各自が所有しているような建物が集まった商店街やビジネスビル街というものはなかなか更新されない。
そうした建物は建物はそのままにして、内装だけを変えて、運営費が出せる範囲の商売で活用するという選択肢がある。
これはエコではなく、エコノミーの問題であり儲かるなら活用するということだ。
そして、このように儲かるという観点での活用を連鎖的に行うことでまちが変わっていく。
まちのブランディングなどという言葉がメジャーになってきたが、これをするのがエリアマネジメント。
そのエリアの価値、魅力とは?というものを捉えて、共通のビジョンをエリアでもつ。
個別はビジョンを実現させる改修などを行う。もちろん儲かるなら新築に建替えてもいい。
大事なのは一つのエリアのこうあるべきというビジョンをもつこと、共有することなのだ。
新築ができないから改修しかないと嘆く前に、個別の改修を戦略的に行うことによりまちをにぎやかにする。
そのことで新築したいオーナーも出てくるという環境づくりは建築系にしかできないのだ。
エリアマネジメントはもともとはHOA、ホームオーナーズアソシエーションとして、住宅地というエリアを守り育てるためにできた仕組みを起源にしている。
まちも同じようにブランドを守り、育てることで新しい建築をすることができるほどのポテンシャルを高めることができるのだ。

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